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日経平均3318円安、歴代3位の下げ幅|MORESCOの利益3倍と40円増配を読む【2026年10月15日】

2026年10月15日の日経平均は3318.34円安。歴代3位の下げ幅となる一方、MORESCOは上期経常利益が約3倍、年間配当予想を40円増額しました。暴落の日に見つけた企業の仕事と、決算で確かめたい点を解説します。

2026年10月15日の日本株夕刊。日経平均は3318.34円安。MORESCO、サーバーワークス、レントなどの決算を紹介する画像。
日経平均3318円安、歴代3位の下げ幅|MORESCOの利益3倍と40円増配を読む【2026年10月15日】 / 株の夕刊

情報基準:2026年10月15日16:00(日本時間)。指数は同日の東京市場終値です。

日経平均は3,318円安。下げ幅は歴代3位となりました。半導体関連株が大きく売られる一方、同じ日にTSMCは過去最高益を発表しています。需要は強いのに、株価は急落する。今日はその食い違いを考える日になりました。

そんな相場で、僕が一番調べたくなった日本企業はMORESCO(5018)です。引け後に発表した上期の経常利益は約3倍。通期予想を引き上げ、年間配当予想も40円増やしました。ただ、増益の数字だけで「良い会社」と決めたくはありません。なぜ利益が増えたのか、工場でどんな仕事を担うのかを見ていきます。

🐼 今日の3ポイント

  • 日経平均は64,425.95円、前日比3,318.34円安。TOPIXも3,999.34まで下がった。
  • TSMCの7〜9月期純利益は前年同期比68.7%増。半導体需要の強さと関連株の値動きは、分けて考えたい。
  • MORESCOの上期経常利益は約3倍。年間配当予想は55円から95円へ。僕は増益の理由と、特殊な油剤が生む継続的な仕事を調べたい。

日経平均は3318円安。市場全体も下がったのか?

まず、10月15日の終値を確認します。

指数10月15日終値前日比
日経平均64,425.95円−3,318.34円(−4.90%)
TOPIX3,999.34−97.44(−2.38%)

日経平均は6営業日続落し、一日の下げ幅は歴代3位。TOPIXも約1カ月ぶりに4,000ポイントを下回りました。東証プライム市場では値上がり564銘柄に対し、値下がり948銘柄。半導体株だけが下げたわけではありません。

ただし、日経平均とTOPIXの下落率には差があります。半導体検査装置を手掛けるアドバンテスト(6857)は、一銘柄で日経平均を1,300円以上押し下げました。「日本企業の利益が一斉に悪くなった」と、指数の下げ幅だけから読むことはできません。 まず、どの企業群が下げを大きくしたかを見る必要があります。

前日に発表された米国の9月消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.7%上昇し、市場予想を上回りました。物価が予想より強ければ、金利が高い状態が続くという見方につながり、将来の成長を期待されていた株の評価に響くことがあります。AI向けクラウドを手掛けるCoreWeaveの社債価格の下落も、巨額の設備投資を借入で支えることへの懸念を強めました。これらは警戒材料ですが、個々の株価下落の原因を一つに断定はできません。

TSMCの最高益と、半導体株の急落は矛盾する?

同じ日にTSMCが発表した2026年7〜9月期の純利益は7,630.6億台湾ドル、前年同期比68.7%増。過去最高を更新しました。10〜12月期の売上高は523億〜543億米ドルを見込み、2026年の設備投資計画は600億〜640億米ドルを維持しています。

この決算から、先端半導体の需要の強さは読み取れます。それでも、今日の日本の半導体関連株は大きく売られました。株価は現在の利益だけでなく、すでに織り込まれた将来への期待や、投資に必要な資金のコストでも動きます。「需要が強い」ことと「今の株価が安い」ことは別の問いです。

僕が次に見たいのは、TSMCの設備投資が、日本企業のどの製品の受注につながるか。そして、その仕事がいつ利益に表れるかです。そこで目に留まったのが、製造設備の中で使われる材料を作るMORESCOでした。

今日一番気になったMORESCO|利益3倍の先に、どんな仕事がある?

MORESCO(5018)は、特殊潤滑油、ダイカスト用油剤、ホットメルト接着剤などを作る化学メーカーです。10月15日16時の決算発表で、2027年2月期上期の経常利益が27.2億円、前年同期の約3倍になりました。通期の経常利益予想と配当予想も、次のように引き上げています。

項目従来予想新予想
通期経常利益27億円48億円
年間配当55円95円

経常利益予想は77.8%の上方修正で、会社は12期ぶりの最高益を見込んでいます。年間配当は40円の増額です。ただし、上期の経常利益が3倍になったことと、製品の販売数量が3倍になったことは同じではありません。経常利益には本業以外の収益や費用も含まれるため、営業利益や現金の動きも確かめたいところです。

高真空ポンプ油|半導体を作る設備の周辺にいる

高真空ポンプ油の国内シェアは約70%と、会社は説明しています。 半導体を製造する工程では、装置内部を真空に近い状態にする技術が使われます。MORESCOは、そこで使う真空ポンプの油を手掛けています。

僕が面白いと思ったのは、半導体そのものを作る会社でも、製造装置を売る会社でもないことです。設備が動くところにも、必要な材料を供給する企業の仕事がある。 ただし、真空ポンプ油は半導体以外にも使われます。AI需要が増えればMORESCO全体の売上が連動して伸びる、とまでは言えません。用途別の売上や、約70%というシェアの対象市場をもっと知りたいです。

ダイカスト用油剤|設備が動く間にも需要は続く?

MORESCOは、自動車部品などを作る「ダイカスト」に使う離型剤も手掛けています。ダイカストは溶かした金属を金型に流し込む製法で、離型剤は出来上がった部品を金型から取り出しやすくする材料です。

装置メーカーは新しい設備を売るときに売上を得ます。一方、工場で使い続ける油剤なら、設備が稼働する間にも需要が生まれ得ます。僕が知りたいのは、設備の新設時だけでなく、稼働中にも継続して売れる製品がどれほどあるかです。 もちろん、MORESCOの全製品が同じ収益構造とは限りません。

利益と配当の持続性を確かめるには

次の決算や資料では、営業利益と経常利益の差、上方修正の要因、営業キャッシュフローを確認したいです。営業キャッシュフローは、本業の活動による現金の出入りです。利益が伸びても、現金が同じように増えていなければ、配当95円を続けられるかを慎重に見る必要があります。

また、自動車産業や製造業の稼働が弱くなれば油剤の需要にも響きます。原材料価格や為替も利益率を動かします。「なぜ増益したか」と「その増益が続くか」は、別々に確認したいです。

なお、MORESCOの発表は16時で、15日の東証終値には反映されていません。

ほかの決算から見えた、3つの違う仕事

MORESCO以外にも、15日の引け後には事業の仕組みが異なる3社の決算が気になりました。数字の大きさに加えて、何を確かめたいかを整理します。

サーバーワークス(4434)|企業のクラウド導入を支える

上期経常利益は約9.9億円で、前年同期の約8.2倍。 通期の経常利益予想も13.9億円から18.5億円へ引き上げました。サーバーワークスは、企業がAWSなどのクラウドを導入・運用する仕事を支えます。AIを使う企業が増えればクラウド環境も必要になりますが、クラウドの利用増がそのまま同社の利益増になるわけではありません。

前年同期の利益が小さかったことも、8.2倍という倍率に影響します。次に見たいのは、クラウド利用料の再販売と、構築・運用などのサービス収益の内訳です。売上が増えたとき、どの仕事から利益が残るのかを確かめたいです。

レント(372A)|建設・産業機械を必要な現場へ届ける

第1四半期の経常利益は13.53億円、前年同期比37.2%増。 建設機械や産業機械をレンタルする会社です。会社は約6,000種類、50万台超のレンタル資産を持つと説明しています。現場が機械を買わずに必要な期間だけ使えることが、事業の価値です。

設備工事が増えればレンタルの機会は広がります。ただし、今回の増益がデータセンター需要によるものと確認できたわけではありません。機械を大量に保有する事業だからこそ、稼働率と新しい機械への投資、現金の動きを一緒に見たいと思います。

高島屋(8233)|百貨店の増益はどこから来た?

上期経常利益は280億円、前年同期比27.5%増。 通期の経常利益予想は570億円から600億円へ、年間配当予想は40円から44円へ引き上げました。

百貨店の利益を見るときは、国内顧客、訪日外国人、高額商品の販売、商業施設事業を分けたいです。物価上昇で買い物を控える人もいれば、高額商品への需要が強い場合もあります。僕は次に、今回の増益をどの事業が支え、下期にも続くのかを調べたいです。

暴落の日に、次は何を確認する?

今日のような急落では、強い決算を出した企業も、相場全体の売りに巻き込まれるかもしれません。一方、株価が下がっただけで割安になったとも言えません。今後の確認点を、企業の仕事と数字につなげておきます。

見るもの確かめたいことなぜ必要か
MORESCOの決算説明と次回決算上方修正の要因、営業利益、営業キャッシュフロー利益と配当が続く力かを見極めるため
サーバーワークスの事業別収益クラウド再販売と構築・運用の利益8.2倍という増益の中身を知るため
レントの稼働率と設備投資保有機械をどれだけ働かせ、いくら投資したか増収が現金を生むかを見るため
半導体関連企業の受注TSMCの投資が各社の仕事にいつつながるか需要の強さと企業業績を結び付けるため

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相場と企業を調べた過程は、noteの10月15日夕刊でも読めます。

参考情報

本記事は情報提供を目的とし、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値・予想は記載した基準日時点の情報です。

MORESCO(5018)

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