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サイバーエージェントは何の会社?広告・ウマ娘・ABEMAでたどる成長の歴史

広告会社からゲーム、そしてABEMAへ。サイバーエージェントがどう成長してきたのか、年表と15年間の数字でやさしく紹介。売上が増えても利益が減る理由や、ABEMAの黒字化も見ていきます。

サイバーエージェント証券コード:4751
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24歳でフジタテレビをつくると言った藤田晋。約20年後、本当にABEMAをつくった。サイバーエージェントの歴史・前編。ぱんだ塾長。
サイバーエージェントは何の会社?広告・ウマ娘・ABEMAでたどる成長の歴史 / 株の夕刊

サイバーエージェントと聞いて、何を思い浮かべますか。

ABEMAでしょうか。それとも『ウマ娘』でしょうか。実は、インターネット広告も大きな仕事の一つです。

一見すると別々に見える事業ですが、会社の歴史をたどるとつながってきます。今の仕事で稼いだお金を、次の新しい仕事に使う。 そうやって会社の中身を増やしてきたんですね。

2010年から2025年までの15年間で、売上は約9倍になりました。ところが、利益は毎年きれいに増えているわけではありません。

「売上は伸びているのに、どうして利益が減るの?」

その理由を、スマホへの切り替え、ゲームのヒット、ABEMAへの投資と合わせて見ていきましょう。

※情報は2026年9月22日に確認したものです。9月23日に文章を読みやすく整えました。業績の表は、グループ全体の2025年9月期までの1年ごとの結果です。株価が安いかどうかは、この記事の後編で考えます。

創業者のエピソードとぱんだ塾長の考察は、無料のnote記事「24歳で『フジタテレビをつくる』と言った藤田晋。約20年後、本当にABEMAをつくった。」で読めます。

サイバーエージェントの基本情報

項目内容
会社名・証券コード株式会社サイバーエージェント・4751
創業1998年3月
決算期9月期
主な事業インターネット広告、ゲーム、動画やアニメなどのメディア&IP
代表取締役会長藤田晋氏
代表取締役社長山内隆裕氏(2025年12月12日就任)
ABEMAの運営会社株式会社AbemaTV。代表取締役社長は藤田晋氏

藤田さんはサイバーエージェントの社長を山内さんに引き継ぎ、会長になりました。会社の経営から離れたわけではなく、引き継ぎは少しずつ進める方針です。

そして、ABEMAを運営する株式会社AbemaTVの社長は、引き続き藤田さんです。 本体の会社とABEMAの運営会社では、役職が違うんですね。

出典:公式トップメッセージ、取締役体制の発表、AbemaTV会社概要

広告からゲーム、そしてABEMAへ

年主な出来事ここに注目
1998年藤田晋氏が24歳で創業インターネット広告からスタート
2000年東証マザーズへ上場会社をつくって約2年で上場
2004年Amebaを開始自分たちで運営するメディアも始める
2009年ゲーム事業へ参入広告以外でも稼ぐ仕事を増やす
2011年Cygames設立ゲームをつくる力を強化
2012年スマートフォン向けAmeba開始パソコンからスマホへ力を入れる
2015年テレビ朝日とAbemaTVを共同設立動画サービスを始める準備
2016年4月11日にAbemaTV開局(現ABEMA)時間をかけて動画事業を育てる
2021年『ウマ娘 プリティーダービー』が大ヒットゲームのヒットで会社全体の利益も増える
2025年メディア&IP事業が通期黒字化。12月に社長交代稼ぎ方と会社のリーダーが変わる
2026年AbemaTV単体の初の四半期営業黒字を発表。4月に開局10周年どの会社・どの期間の黒字かを確かめる

表の年は、出来事が起きた年です。2026年に発表されたAbemaTVの黒字は、2025年10〜12月の3か月間の結果を指しています。

出典:公式沿革、公式ゲーム事業紹介、公式アニュアルレポート2015

「フジタテレビ」とABEMAの関係

『渋谷ではたらく社長の告白』には、創業の頃に藤田氏が「フジタテレビ」をつくると語った場面があります。幻冬舎の公式抜粋でも確認できます。

1998年の創業から、2016年のABEMA開局までは18年。若い頃の言葉を知ってからABEMAを見ると、面白いですよね。

もちろん、当時からABEMAの計画が具体的にあったと分かっているわけではありません。それでも、大きな夢を語った人が、後に本当に動画サービスをつくった。そのつながりが印象に残る話です。

15年で売上は約9倍。利益はどうだった?

ここで、売上と利益を並べてみます。

売上高は、商品やサービスを売って得た金額。営業利益は、そこから仕入れや人件費など、仕事に必要な費用を引いて残った利益です。

たくさん売れても、使うお金がそれ以上に増えれば、利益は減ることがあります。

サイバーエージェントの2010〜2025年の売上高と営業利益。売上は継続的に拡大し、営業利益は2021年に突出。上下のグラフは異なる目盛りです。画像を拡大する ↗(別タブ)

単位は億円。グループ全体の1年分の結果を、四捨五入して載せています。 例えば2025年9月期は、2024年10月〜2025年9月の1年間です。資料ではこうした1年分を「FY」と呼びます。

直近12か月を毎回取り直す「TTM」ではありません。2010年と2025年の両端を含めて、16回分の決算を並べています。

決算期売上高営業利益
2010年9月期96793
2011年9月期1,196143
2012年9月期1,411174
2013年9月期1,625103
2014年9月期2,052222
2015年9月期2,544327
2016年9月期3,107368
2017年9月期3,714307
2018年9月期4,195302
2019年9月期4,536308
2020年9月期4,785338
2021年9月期6,6611,041
2022年9月期7,099676
2023年9月期7,195224
2024年9月期8,012401
2025年9月期8,740717

2020〜2024年の数字は、会社が2025年に過去の決算を訂正した後のものです。そのため、古い記事に載っている数字と違う場合があります。

出典:公式アニュアルレポート2014(2010〜2014年)、2016年決算説明会(2015〜2016年)、2018年決算短信・英語版(2017〜2018年)、2019年決算短信、訂正後の2021年決算短信(2020年比較数値)、公式5カ年業績推移(2021〜2025年)

利益が大きく動いた、3つの場面

まずは2013年。スマホに力を入れた時期です。

売上は約1,411億円から約1,625億円に増えました。でも、営業利益は約174億円から約103億円に減っています。

この頃は、スマホ向けのサービスをつくり、広く知ってもらうためにお金を使っていました。将来のために、先に費用をかけていたんですね。当時の公式説明資料も2013年を先行投資の年として整理しています。

次は2016〜2020年。ABEMAを育てていた時期です。

売上は約3,107億円から約4,785億円へ増えましたが、営業利益は約368億円から約338億円に。売上ほどには利益が伸びていません。

広告やゲームで稼ぎながら、ABEMAなどの動画事業にもお金を使っていました。新しい事業が育つまでには、時間もお金も必要だったわけです。2017年の公式決算短信にも、この投資方針が記されています。

そして2021年。『ウマ娘』の大ヒットです。

この年は、グループ全体の営業利益が約1,041億円に増えました。その後、2023年には約224億円まで減り、2025年には約717億円まで戻っています。

2025年はゲームの利益が大きく増え、メディア&IP事業も黒字になりました。「IP」は作品やキャラクターなどの権利を指す言葉です。ここでは、アニメや舞台などに広がる事業も含まれています。公式事業報告

15年間の売上は約9倍。毎年同じ割合で増えたと考えると、年約15.8%の成長に当たります。

ただ、2025年の営業利益は、2021年の最高水準にはまだ届いていません。会社が大きくなることと、利益が毎年増えることは、同じではないんですね。

「ABEMAが黒字になった」は、どこまでの話?

ここは、少しだけ分けて読むと分かりやすくなります。

ABEMAを含む事業全体が黒字になった話と、ABEMAの運営会社だけで黒字になった話があります。期間も、それぞれ違います。

対象いつの結果?どこまで含む?
メディア&IP事業2025年9月期の通期ABEMA、WINTICKET、アニメ・IP関連などを含む事業全体の営業利益
株式会社AbemaTV単体2026年9月期第1四半期(2025年10〜12月)運営会社単体で設立以来初の四半期営業黒字

「関連事業を合わせた1年分」と「運営会社だけの3か月分」を比べているということです。

黒字になったのは大きな前進です。ただ、3か月黒字になったからといって、過去の赤字を全部取り戻したわけではありません。これからも利益を出し続けられるかを見ていきたいですね。

2026年4月の公式記事では、1週間にABEMAを使う人は最大3,000万規模と紹介されています。資料に出てくる「WAU」は、この1週間あたりの利用者数のことです。

たくさんの人が使うサービスに育った後、どれくらい利益を残せるのか。次はそこにも注目したいところです。

出典:公式メディア&IP事業紹介、2026年9月期第1四半期決算短信、開局10周年の公式記事

広告・ゲーム・ABEMA。それぞれ、どう稼ぐ?

3つの事業は、お金の入り方も違います。次の表は、これから決算を読むときに見ておきたいことをまとめたものです。

事業主な事業・収益源これから見たいこと
インターネット広告広告主への広告運用・マーケティング支援など広告の依頼が増え、それに合わせて利益も増えているか
ゲームゲームの開発・運営、利用者の課金など新作が売れたか、今あるゲームも遊ばれているか、開発に使ったお金を取り戻せているか
メディア&IP動画広告・課金、WINTICKET、アニメや舞台などのIP展開見る人が増えるだけでなく、番組をつくる費用などを引いて利益が残るか

出典:公式・成長戦略、広告事業、ゲーム事業、メディア&IP事業

会社全体の利益が増えたり減ったりしていても、その理由は毎回同じとは限りません。**「どの仕事で稼いだのか」「次はどこにお金を使っているのか」**まで見ると、数字の向こうの動きが分かってきます。

面白い会社。でも、今の株価は安いの?

売上が長く伸びて、新しい事業も黒字になってきた。会社の歴史として、とても面白いと思います。

では、それなら今の株を買えばいいのでしょうか。ここは、もう一歩考えたいところです。

ゲームが大ヒットした年の利益が、その後も毎年続くとは限りません。広告がどれくらい稼ぎ続けるのか、ABEMAなどの利益がどこまで増えるのかも関係します。

サイバーエージェントは、新しいことにお金を使いながら成長してきました。これからは、その投資がどれくらい利益になって戻ってくるかが気になります。

後編では、**「どれくらい利益が増えたら、株価はいくらと考えられるか」**を、具体的な数字で見ていきます。

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※本記事は企業研究を目的としたもので、特定銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。将来に関する見方は筆者の分析であり、業績や株価を保証するものではありません。

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