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株の夕刊

日本株 夕刊|2026年9月10日(木)

朝の大幅安から持ち直した日本株。高砂熱学工業を中心に、AIデータセンターの冷却と日本企業の接点を考えます。

高砂熱学工業証券コード:1969
日本株AIデータセンター高砂熱学工業原油
株の夕刊 2026年9月10日、夕暮れの街で新聞を読むぱんだ塾長
日本株 夕刊|2026年9月10日(木) / 株の夕刊

情報基準:2026年9月10日 17:00(日本時間)
日本株の株価は9月10日の東証終値(15:30)。PER・PBR・配当利回り・年初来高値は同日表示の指標です。海外市場・商品は17時以前の時点を確認できた情報を使い、本文に時点を記載しています。

PERは「利益に対して株価が何倍か」、PBRは「会社の純資産に対して株価が何倍か」。配当利回りは「株価に対する年間配当の割合」です。

※PER・配当利回りは会社予想ベース。年初来高値からの下落率は終値から計算しています。海外ニュースと日本企業の接点は、個別案件の受注を示すものではありません。

① 今日の結論|30秒で読める

今日は「朝の大幅安を、ほぼ全部取り戻した日」でした。

日経平均は朝、中東情勢・原油100ドル超・米金利上昇を嫌って一時 64,186.68円、前日比956円安まで下落。それが後場に急速に戻り、終値は 65,270.95円、+0.20%。しかも終値がその日の高値でした。TOPIXも 4,054.58、+0.20%まで戻しています。

ただし、これで市場不安が消えたわけではありません。Brent原油先物は9/10 11:56 JST時点で101.10ドル、日本10年国債利回りは日中 約2.93%へ上昇。日銀の増一行審議委員も、物価上昇が続けば利上げを速める必要があるとの考えを示しました。

今日のAIニュースで特に重要なのは、「AIデータセンター=GPU」から、通信・冷却・電力へ需要が広がる様子が、企業の売上見通しにも表れてきたことです。

STMicroelectronicsは、2027年に20億ドル超を見込むAIデータセンター関連売上の約80%を光通信向け半導体が占める見込みと説明しました。残り約20%が冷却・電力変換向けの半導体です。つまり、AIでお金が動くのはGPUだけではない、ということです。

そこで今日一番の発見は、

🥇 今日一番の発見:高砂熱学工業(1969)

です。

一言でいうと、AIデータセンターを「建物全体の空調で冷やす側」。

NVIDIAがオーストラリアで2027年までに最大2GW規模のAIデータセンターを整備する計画を発表しました。GPUが増えれば、巨大なデータセンターを冷やす設備も必要になります。

高砂熱学は、まさにデータセンター向け空調を実際に持っています。今日はここを深掘りします。

② 今日の日本株で何が起きた?

今日の値動きは、終値だけ見るとかなり誤解しやすいです。

note掲載の表画像画像を拡大する ↗(別タブ)

日経平均は64,768円で始まり、10時36分には64,186円まで下落。そこから約1,084円戻して65,270円で終了しました。

朝の売りの理由はかなり明確でした。

原油100ドル超
→ 物価が下がりにくくなる心配
→ 米国・日本の金利が上昇し、高い状態が続きやすくなる
→ 将来の成長を期待して高く買われているAI株などに逆風

という流れです。金利が上がると、国債などで得られる利息も増えます。その分、「将来の成長を待つ株を、今の高い株価で買うか」を慎重に考える人が増えやすくなります。

10時時点では東証プライムで値下がり1,020銘柄、値上がり472銘柄。東京エレクトロン、SBG、イビデン、フジクラなどが日経平均を押し下げていました。

一方、金利上昇を受けて銀行株は逆行高。後場寄りでも、りそな、三菱UFJ、みずほ、三井住友FGなどが上昇していました。

つまり今日は、

「市場全体が弱い」から始まって、後場に「全部売る必要まではない」という判断へ戻った日

と見るのがよさそうです。

③ 今日詳しく見たい銘柄

🥇 1位 高砂熱学工業(1969)

一言でいうと

AIデータセンターを、建物の空調設備から冷やす側。

どんな会社?

大型ビル、工場、研究施設、データセンターなどの空調設備を設計・施工する会社です。空調工事では国内トップ級です。

AI企業でも半導体企業でもありません。

でも、AIサーバーが大量の熱を出す以上、データセンターは冷却設備なしでは動きません。

なぜ今日注目する?

NVIDIAは9月9日付の公式発表で、オーストラリアのAIデータセンター能力を大幅に増やし、2027年までに最大2GW規模のAIデータセンターを整備する計画を発表しました。現在のオーストラリア全体のデータセンター能力は約1.6GWとされており、かなり大きな規模です。

これは高砂熱学の直接受注ニュースではありません。

重要なのは、

AIサーバー増加
→ データセンター大型化
→ 消費電力増加
→ 発熱増加
→ 空調・冷却設備の仕事が増える

という流れです。

本当にデータセンター技術を持っている?

持っています。

高砂熱学にはデータセンター専用の壁吹き出し空調システム「IDC-SFLOW」があります。床下からではなく壁から冷気を送り、高負荷のサーバーラックを効率よく冷却します。会社試算では送風動力を従来の床吹き出し方式の約3分の1にできるとしています。

さらに2025年4月には、IIJの白井データセンターで高砂熱学の空調技術を使い、PUE 1.298を実現した事例を発表しています。PUEはデータセンターの電力効率を示す数字で、1に近いほど電力の無駄が少ない指標です。これは今日の最新ニュースではなく、高砂熱学が実際にデータセンターを冷やしていることを確認する背景情報です。

今日の株価

4,441円、-1.35%。

年初来高値は5,749円なので、現在は約23%下です。

予想PER:約14.5倍
PBR:約2.81倍
予想配当利回り:約2.77%

です。

今後の注目材料

一番見たいのは、AIデータセンター案件が実際の受注高にどれだけ入ってくるか。

冷却需要の話だけならダイキンなどもありますが、高砂熱学の場合は「建物全体の空調設計・施工」まで関われるところが違います。

気をつけたい点

直近1Q(第1四半期)は前年同期比で減収減益でした。受注高は増えていますが、資材費・人件費上昇が工事利益を圧迫するリスクがあります。

また、NVIDIAのオーストラリア案件について、高砂熱学の受注が確認されたわけではありません。

今の見方

かなり詳しく調べたい。

AIテーマ株としてPERが極端に膨らんでいるわけではなく、高値から約23%下。次はデータセンター向け売上・受注の比率を調べたいです。

2位 ルネサスエレクトロニクス(6723)

一言でいうと

AIをクラウドではなく、「機械や機器の中」で動かす頭脳を作る側。

なぜ今日注目する?

今日9月10日、ルネサスが新しい64ビットMPU(機械やIoT機器の「頭脳」)「RZ/G3L」「RZ/G3SE」を発売し、量産を開始しました。

工場設備、医療機器、EV充電器、IoT機器などに使うプロセッサです。

同じく世界では、Analog Devicesが9月9日、AI半導体企業Alif Semiconductorの買収合意を発表。前払い対価は13.5億ドルで、条件に応じて最大2億ドルの追加支払いがあります。

狙いは、AIをクラウドではなくセンサーや機械そのものの中で動かす技術です。

今日のニュースとどうつながる?

生成AIはこれまで、

データセンターの巨大GPU

が主役でした。

次は、

車
→ 工場
→ ロボット
→ 医療機器
→ EV充電器

の中にもAIが入ります。

この「現場側のAI」で、日本企業としてかなり分かりやすいのがルネサスです。

今日の株価

3,320円、+0.15%。

年初来高値5,284円からは約37%下。PBRは約2.13倍です。現在、会社予想PER・配当利回りは表示されていないため、無理に数字を置きません。

今後の注目材料

新製品が実際に、

工場機器
EV充電器
ロボット
エッジAI機器(クラウドではなく端末の中でAIが動く機器)

へ採用されるか。

またルネサスは8月に北京でフィジカルAI(ロボットや機械を動かすAI)・ロボティクス研究拠点も開設しており、この方向へかなり明確に動いています。

気をつけたい点

今日発売されたMPUそのものが、NVIDIA GPUのような高性能AI半導体というわけではありません。

「AI」という言葉だけで評価せず、実際の採用件数と売上を見る必要があります。

今の見方

高値からかなり下がっています。ただし、下がった幅だけで「安い」とは判断しません。新製品が本当に売上につながるかを見ながら、継続監視します。

「データセンターAIの次」を探す銘柄として面白いです。

3位 三井ハイテック(6966)

一言でいうと

半導体の金属部品と、電動モーターの鉄心を作る側。

なぜ今日注目する?

昨日9月9日、通期業績予想を上方修正しました。会社IRでも第2四半期決算と通期予想修正を確認できます。

そして今日の株価は、

940円、+4.56%。

昨日夜のPTS(取引所外で売買する市場)では一時1,000円を大きく超えていましたが、今日の東証では1,014円まで上昇後、940円まで戻りました。

これはかなり参考になります。

良い決算
→ PTSで急騰
→ 翌日の本市場ではそこまで上がらない

ということは普通にあります。

今の株価は?

予想PER:約11.85倍
PBR:約1.38倍
配当利回り:約2.02%
年初来高値1,358円から約31%下

です。

今後の注目材料

次に調べたいのは、「なぜ利益予想を上げられたのか」。

半導体向けリードフレームなのか、EV向けモーターコアなのか、それとも利益率改善なのか。

ここを決算資料で分解します。

気をつけたい点

昨日の決算が良かったこと自体は、今日の株価にある程度入りました。

「決算が良い=ここから上がる」とは別です。

今の見方

飛びつくより、今回の利益改善の中身を確認したい。

PER11倍台なので、数字の持続性が確認できれば面白くなります。利益が一時的に増えただけなら、見かけのPERは低くなります。「この利益が続くか」が確認ポイントです。

4位 フィックスターズ(3687)

一言でいうと

AIデータセンターを、大きな建物ではなく「水冷GPUコンテナ」で素早く作る側。

なぜ今日注目する?

9月8日の背景材料ですが、フィックスターズ、NTTPC、ゲットワークスが「水冷GPUコンテナDC-PKG」の提供を開始しました。

GPUサーバー、水冷設備、監視、運用までをコンテナへまとめた商品です。ゲットワークスは2026年1月末時点でコンテナ型データセンター300台の構築実績があるとしています。9月8日の発表では、GPU1万枚以上の設置・運用実績も紹介されています。

今日のNVIDIAのオーストラリア2GW計画を見ると、「巨大データセンターをいかに早く増設するか」という需要は今後さらに大きくなります。

今日の株価

2,292円、+2.14%。

年初来高値3,690円から約38%下ですが、

PER:約38倍
PBR:約8.14倍
配当利回り:約0.83%

です。

今後の注目材料

水冷GPUコンテナが実際に何台売れるのか。

ここがすべてです。

気をつけたい点

高値から下がっていても、PER・PBRはまだ高めです。

「38%下落=割安」ではありません。

今の見方

テーマはかなり面白いが、今は慎重。

具体的な受注が出るまで監視します。

④ 今日の注目テーマTOP3

1位 AIデータセンターは「光通信+冷却+電力」が本番へ

今日の重要ニュースを2つ組み合わせるとかなり見えます。

STMicroは、2027年のAIデータセンター関連売上20億ドル超のうち約80%が光通信向けになると説明。残り約20%は冷却・電力変換向けの半導体です。

そしてNVIDIAはオーストラリアで最大2GW規模のAIデータセンター整備を計画。

つまり、

AI半導体
→ 光でつなぐ
→ 電気を大量に送る
→ 大量の熱を冷やす

まで本格的な設備投資が進んでいます。

日本株では、

高砂熱学、フジクラ、住友電工、アンリツ、SWCC、ダイキン、富士電機

を引き続き見ます。

2位 日銀利上げ:「銀行高」と「高金利に弱い会社」を分ける

日銀の増委員は今日、基調的な物価上昇率が2%にかなり近づいており、実質金利がマイナスの状態を早く解消する必要があるとの認識を示しました。実質金利は、金利から物価上昇率を差し引いたものです。ここでは「物価上昇を考えると、今の金利はまだ低すぎる」という考えです。

市場では9月会合で政策金利が1.0%→1.25%へ上がるとの見方が強まっています。

このため今日は銀行株が相対的に強い場面が目立ちました。

ただし金利高は、

銀行 → 貸す金利と預金金利の差から得る利益が増える可能性
不動産 → 借りたお金の利息負担が増える
高PER成長株 → 将来の成長への期待で高く買われた株ほど、今の株価を見直されやすい

と影響が違います。

「金利上昇=株安」でまとめないのが大事です。

3位 フィジカルAI・エッジAI

Analog DevicesがAIプロセッサ企業を前払い13.5億ドルで買収する契約に合意し、ルネサスも今日IoT・産業機器向け新MPUを量産開始しました。

AIが、

クラウドで考えるだけ
→ 機械の中で見て・判断して・動く

段階へ進み始めています。

日本株ではルネサスだけでなく、

THK、安川電機、ニデック、ミネベアミツミ、センサー企業

まで広げて探したいテーマです。

⑤ 暴落・押し目レーダー

🟡 判定:朝は「🟠」だったが、引けでは一段落。ただし警戒解除ではない

日経平均は朝、一時 -1.47%まで下落しました。

しかし終値は+0.20%。

年初来高値72,831.73円からは約10.4%下です。

TOPIXは年初来高値4,220.31から約3.9%下にすぎません。

したがって、

日本株全体が大きなバーゲン状態

とはまだ判断しません。

グロース250については17時時点で信頼できる9月10日現物終値の更新を確認できなかったため、誤引用防止のため終値は記載しません。12:36時点では 778.10、-0.72%でした。

一方でリスク材料はまだ強いです。

Brent原油:100ドル超
日本10年金利:日中2.93%
米10年金利:約4.84%(9/10 14:52 JST更新のReuters記事)
日銀:追加利上げ観測

です。

今の判断

急落したからすぐ買うのではなく、「朝のように幅広く売られる日がまた来たら、どの会社を詳しく調べるか」を準備する段階です。

候補は高砂熱学、ルネサス、アンリツ、SWCCあたりです。

⑥ 重要ニュースTOP5

1位 原油100ドル超が続く

何が起きた?

Brent原油先物は9/10 11:56 JST時点で101.10ドル。ホルムズ海峡を通る原油の流れは、戦争前の水準を大きく下回っています。

なぜ重要?

原油高が長引けば、企業の燃料費だけでなくインフレ・金利まで上げる可能性があります。

日本株ではどこを見る?

商社・資源・エネルギー関連は恩恵候補。一方、航空、物流、化学、外食などはコストに注意。

2位 日銀・増委員が利上げ継続を強く示唆

何が起きた?

物価が2%目標へ近づく中、実質金利のマイナスを早く解消すべきとの考えを示しました。

なぜ重要?

9月だけでなく、その後の利上げペースも市場が意識し始めます。

日本株ではどこを見る?

三菱UFJ、三井住友FG、みずほ、SBI HDなど金融株。一方、不動産・REITや高PER株は金利負担を確認。

3位 NVIDIA、豪州で最大2GW規模のAIデータセンター整備へ

何が起きた?

NVIDIAがFirmus、CDC、NEXTDC、AirTrunkなどと組み、2027年までに最大2GW規模のAIデータセンターを整備する方針です。

なぜ重要?

AIデータセンター建設が米国だけでなく世界へ拡大しています。そして2GW級になると電力と冷却が巨大な課題になります。

日本株ではどこを見る?

高砂熱学、ダイキン、SWCC、富士電機、明電舎。

4位 STMicroのAIデータセンター売上見通し、約80%が「光通信」

何が起きた?

STMicroが2027年に見込むAIデータセンター売上の約80%を光通信向け半導体が占める見込みと説明しました。

なぜ重要?

「AI投資の次の主役はネットワーク」という仮説を、実際の企業の売上見通しが裏付け始めています。

日本株ではどこを見る?

フジクラ、住友電工、古河電工、アンリツ。

5位 Analog Devices、エッジAI企業の買収に合意

何が起きた?

Alif Semiconductorの買収契約に合意し、センサー・電源・信号処理とAIプロセッサを組み合わせる狙いです。通常の承認条件などを満たしたうえで、2026年内の完了を見込んでいます。

なぜ重要?

AIがデータセンターから現実世界の機械へ広がる動きが、M&Aとしても出始めました。

日本株ではどこを見る?

ルネサス、THK、安川電機、ニデックなど。

⑦ 今日の重要決算・適時開示

積水ハウス(1928)

これは今日はかなり重要です。

9月10日12時発表の上期決算では、経常利益が前年同期比 +23.8%の1,690億円。

通期経常利益予想も、

3,140億円 → 3,160億円

へ小幅上方修正しました。

会社公式サイトでも、第2四半期決算短信・説明会資料・Fact Bookの公開を確認しています。

株価は決算発表後に上昇し、3,372円、+1.54%で終了しました。

配当予想は年間 145円のままです。

トビラシステムズ(4441)

第3四半期決算を今日発表。サイバーセキュリティ関連なので、AIエージェント普及との接点から今後も確認したい会社です。

ただし17時時点では一次資料の詳細確認を完了できていないため、速報値だけを使って無理に評価しません。

ビジョナル、タイミーなども本日の決算発表日程に入っていますが、同様に一次資料確認が済んだものから明日の夕刊で評価します。決算予定一覧はトレーダーズ・ウェブで確認しています。

⑧ ぱんだ塾長の保有株ウォッチ

今日は保有株のうち、ニュースとの関係が強い2銘柄だけ見ます。

積水ハウス(1928)

今日のニュースとの関係

今日まさに第2四半期決算。

上期経常利益+23.8%、通期予想もわずかながら上方修正。株価も+1.54%で反応しました。

長期目線ではどう見る?

今日の数字で10年保有の前提が大きく変わるわけではありません。

むしろ大事なのは、

国内住宅
+ 賃貸住宅
+ 米国事業

の3本が長期でどの程度成長し、金利上昇を吸収できるかです。

日銀利上げは住宅ローン金利には逆風なので、今日の好決算と金利環境をセットで見る必要があります。

年間配当145円予想が維持されている点も長期保有では確認ポイントです。

ぱんだ塾長はどうする?

長期保有として継続監視。

今日の上方修正だけで動くのではなく、次は米国住宅事業と国内の金利上昇影響を決算資料で見ます。

フジクラ(5803)

今日のニュースとの関係

昨日+8.07%上昇した反動もあり、今日は 5,209円、-5.17%。

ただし日本時間10日未明に報じられたSTMicroの「同社の2027年AIデータセンター売上の約80%は光通信向けになる」という見通しからは、AIの光通信需要そのものについてはむしろ裏付けが強くなりました。

長期目線ではどう見る?

今日の-5%だけで長期テーマが崩れたとは考えません。

大事なのは、

AIデータセンター向け実受注
→ 売上成長
→ 高い利益率を維持できるか

です。

一方、フジクラは期待をかなり織り込んでいる銘柄なので、テーマが正しくても株価は大きく上下します。

ぱんだ塾長はどうする?

長期保有はそのまま。単日の-5%を追加判断の根拠にはしない。

むしろ今後、市場全体の下落で光通信テーマと関係なく大きく売られた時に、改めて株価と業績を比較します。

⑨ 明日以降に見るポイント

最優先は米国の物価と金利です。

今夜21:30に米国の8月PPI(企業側の物価)、明日11日にはCPI(消費者物価)が控えます。米国でも原油高でインフレ懸念が強まっており、結果次第では10年国債利回りがさらに上がる可能性があります。

日本では、今日の日経平均が64,186円まで売られながらプラスで終えたため、明日65,000円台を維持できるかを確認します。

個別では、今日の優先順位はこうです。

高砂熱学:データセンター冷却を本当に成長事業として見られるか
三井ハイテック:上方修正後の+4.6%が続くかではなく、利益改善の中身
ルネサス:エッジAI・フィジカルAI製品の売上寄与
フジクラ:光通信テーマが生きたまま、株価だけが調整する局面が来るか

⑩ 3シナリオ

強気

米PPI・CPIが市場予想を大きく上回らず、Brent原油も100ドル前後で止まる。

この場合、

高砂熱学 → AIデータセンター冷却
フジクラ・アンリツ → AI光通信
ルネサス → エッジAI

へ再び資金が向かう可能性があります。

基本

これが今の本線です。

AI設備投資は強い。ただし原油・日米金利も高い。

そのため「AI株全部」ではなく、

実際に売上が増える場所を持っている企業だけが選ばれる

相場です。

高砂熱学、三井ハイテック、ルネサスのような会社を一社ずつ調べます。

弱気

米物価統計が強く、米10年金利がさらに上昇。Brent原油も105ドル方向へ上がり、日銀も利上げ加速を意識させるケース。

この場合、

フィックスターズのようなPERの高い成長株は売られやすい。

フジクラも長期テーマが正しくても期待の高さに対して株価が見直され、大きく下がる可能性があります。

一方、銀行株は金利上昇の恩恵を受ける可能性がありますが、市場全体が急落する局面では銀行も必ず上がるとは限りません。

⑪ 今日覚えておきたい3つ

1. AIデータセンターではGPUだけでなく「通信」も重要になる

GPUが100台あっても、お互いに高速でデータを渡せなければ計算能力を使い切れません。

だからAIが大規模になるほど、

GPUの数だけでなく「GPU同士をどれだけ速くつなげるか」

が重要になります。

STMicroがAIデータセンター売上の80%を光通信から見込んでいるのは、この構造が数字で見えた好例です。

2. データセンターの「冷却会社」は、エアコン会社だけではない

家庭用エアコンの延長で考えるとダイキンだけを思い浮かべます。

でも巨大データセンターでは、

建物設計
→ 空調設備
→ 水冷設備
→ 気流制御
→ 運転管理

まで必要です。

だから高砂熱学のような「設備工事会社」もAI関連になります。

3. 一日の「安値」と「終値」はまったく違う情報

今日は日経平均が朝に約956円下落したのに、最終的には128円高でした。

朝だけ見れば「市場崩壊」に見えます。

でも終値を見ると、その売りを市場が吸収したことが分かります。

暴落・押し目を見る時は「何%下がったか」だけでなく、安値から引けまでどう動いたかもかなり重要です。

⑫ 情報源・参考URL一覧

企業・公的機関など一次情報

ニュース・市場解説

株価・指標(9/10終値・同日表示値)

今日の最後の一言

今日一社だけ覚えるなら、高砂熱学工業(1969)。

これまで、

AI → GPU → 光通信 → 電力

と見てきましたが、今日はそこからさらに、

AI → 2GW級データセンター → とんでもない量の熱が出る → 建物そのものを効率よく冷やす会社が必要

というところまで広げられました。

こういう「ニュースの主役ではないけれど、そのニュースで仕事が増える日本企業」を見つけるのが、今後の夕刊でも一番おもしろいところです。

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